大河ドラマ
第二十二話「勝利の代償」
さて、戦の後の別れが散り散りに始まりました。
その第一章として頼長でしたね。

今回個々が一番大きかったなと思います。
瀕死の重症を追いながらも父の元へかけつけた頼長、
面会を求めるも父の答えは拒絶。
頼りにしてきた父親にさえ取り合ってもらえなかったというのはどれだけ絶望的でしょう
か。
恐らく今まで信じていたものだったのだと思います。
それが一瞬で砕け散ってしまった。
摂関家に生まれなければまた頼長の人生も違ったものになっていたのでしょう。
それが後に頼長の邸を訪れた信西が眼にした日記にも現れています。
自分の信念を貫き、国を正しい道へ導こうとしたのは、
頼長も信西もおなじだったのです。

もしかしたら信西は力を持ちすぎたことに今は自由を感じているかもしれません。
ですが後々このことを思い返す日が来るのかもしれません。

そして忠実の目の前に現れた一羽のやせ細ったオウム。
オウムは必死に「父上」と連呼しました。
あのオウムがここにくると思いませんでした。
思っていても、死ぬとは思わなかったのです。
忠実も息子と見た夢があったのだと思います。
ですがいつの間にかそれが散り散りになってしまった。
それがこの悲しい別れになったのでしょう。
思わずこのシーンは泣きそうになりました。

そして平家にも別れのときが近づいています。
伊勢で捕らえられた忠正はおそらく自分の運命を知っていたと思います。
頼盛をかばったあのときから腹もくくっていたのでしょう。
清盛はそれでも忠正を見放そうとは思いませんでした。
この人がいなければ清盛もここまで成長しなかったのでしょう。
しかし清盛の願いが届くことはありませんでした。

朝餉の光、庭で竹馬で遊ぶ子どもら。
なんともまぶしい光景だったでしょうか。
「また作ってやる」
この言葉が実現する日は来ないのだろうと思いながら沙汰の場面を見ました。
本当に優しい人でした。
それゆえの結末なのだと思うと本当に悲しいのです。

一体何が正しくて、何が間違っているのか。
アンパンマンの作者のやなせたかしさんは
「それぞれの国にそれぞれの正義がある。
だからアンパンマンには正義という言葉はない」
といいました。
まさにそのとおりなのだと思います。

あ、久しぶりに清盛と義朝の戯れが見られて面白かったです♪





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